ナンバーディスプレイの導入は防犯の第一歩ですが、それ単体で犯罪被害を100%防げるわけではありません。警察庁の犯罪捜査データによると、近年は「発信元番号の偽装(スプーフィング技術)」を用いた手口が多発しています。
海外の通信サーバーやVoIPゲートウェイを経由させることで、着信画面上に実在する警察署、大手通信会社、金融機関、官公庁の代表番号を表示させる手法が確認されています。「画面に警察の番号が出ているから本物だ」と信用させ、金銭をだまし取る手口です。さらに、「+1」や「+44」といった国際電話識別番号を用いた自動音声ガイダンス詐欺も頻発しており、見慣れない桁数の番号からの着信に対する警戒が必要です。
これに対し、通信各社は「国際電話着信拒否サービス」の無償提供を開始しており、海外からの発信を一括して遮断する対策が有効とされています。ディスプレイに表示された番号がどれほど信頼できそうに見えても、個人情報や金銭の要求があった場合は一度通話を切り、自分で調べた正規の窓口へかけ直す防犯リテラシーが不可欠です。