古原らの精力的な発信も後押しとなり、日本の児童福祉を巡る環境は変わりつつある。厚生労働省は近年、施設を退所した若者への生活支援や家賃補助、就労支援を強化する方針を打ち出した。18歳という年齢上限による一律の退所要件が見直され、必要に応じて支援を継続できる柔軟な制度運用が模索されている。
また、民間側の取り組みも活発化している。公益財団法人日本児童養護施設財団をはじめとする各種支援団体は、奨学金制度の拡充や職親事業の推進を通じ、退所者の独立を多角的にバックアップしている。官民が連携した包括的なセーフティネットの構築が、かつてないスピードで進められているのだ。