ネット上のコミュニティ(SNSや大手知恵袋など)を調査すると、実際に靴紐を中に入れて通勤しているユーザーからは、メリットだけでなく無視できないトラブルの実情が報告されています。
「朝の満員電車や急ぎ足の移動中に靴紐がほどけて踏みつけてしまう大惨事がなくなった」「裾幅が細身のテーパードパンツを穿いたとき、結び目のコブが裾に引っかからず、ストンと綺麗なシルエットが落ちる」という絶賛の声は多数派を占めます。パンツのシルエットを美しく見せたい20〜30代のビジネスパーソンにとって、結び目を排したフラットな甲周りは視覚的なメリットが大きいのは事実です。
一方で、医療現場やシューフィッティングの現場からは深刻なトラブル事例も報告されています。大手フットケアクリニックの専門医は次のように警告しています。
「靴の中に結び目を入れたまま1日1万歩近く歩き続けた結果、甲の腱鞘炎や神経痛を訴えて来院される患者様が後を絶ちません。靴紐にはそもそも『歩行時に足が前滑りするのを防ぐ』という決定的な機能があります。結び目を無理に隠そうとして締め付けを緩めると、靴の中で足が遊んでしまい、かかとの靴擦れや外反母趾の悪化を招くという悪循環に陥るのです。」
利便性やスタイルのために靴の本来持つホールド機能を犠牲にしてしまうと、健康被害に直結しかねないというリスクを十分に留意しておく必要があります。