葛飾区山本亭が世界で絶賛される理由|庭園と和洋折衷美の真髄

葛飾区山本亭が世界で絶賛される理由|庭園と和洋折衷美の真髄

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山本亭の名を一躍世界に知らしめたのは、米国の日本庭園専門誌『Sukiya Living Magazine(数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング)』が毎年実施している日本庭園ランキングです。全国1,000カ所以上の名所旧跡・寺社・宿泊施設などを対象とする同ランキングにおいて、山本亭は長年トップクラスの常連として名を連ねています。

島根県の足立美術館や京都の桂離宮といった巨匠・名工の手による広大な名園が並ぶ中、敷地面積約400坪(庭園部約260坪)という都市部の個人邸宅庭園がなぜこれほど高く評価されるのか。その最大の理由は、審査基準である「数寄屋リビング(建物と庭園が調和した生きた空間美)」の思想にあります。

多くの名勝庭園では順路に沿って歩きながら眺める回遊式の鑑賞が主体となりますが、山本亭の庭園は「座敷に腰を下ろし、開け放たれた広間から庭を眺める」ことを前提に設計された典型的な池泉観賞式庭園です。書院造りの縁側から滝の落ちる水音に耳を澄ませ、木々の緑と光の陰影に包まれる体験は、鑑賞者と自然との境界線を曖昧にします。単なる景観の美しさだけでなく、空間の中に身を置いたときに得られる静謐さと居心地の良さが、海外の有識者から「日本の住まいと庭園の究極の調和」として極めて高いスコアを獲得しているのです。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。