意外に知られていないのが、阪神甲子園球場で開催される全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)および選抜高校野球大会(春の甲子園)の「本戦」においては、原則として得点差によるコールドゲームが適用されないという点だ。どれほど大差がつこうとも、9回終了まで、あるいは降雨などの天候理由がない限り試合は継続される。
これは、各都道府県の厳しい地方大会を勝ち抜いて聖地に集った代表校に対し、最後までプレーする機会を保証するという歴史的経緯と精神に基づいている。大差がついた試合であっても、9回裏の土壇場で控え選手が代打として打席に立ち、一生の思い出となる一打を放つ光景は、甲子園が持つ特別なドラマ性を象徴している。ただし、降雨や日没による天候コールドに関しては本戦でも規定が存在し、過去には雨中の激闘として語り継がれる名勝負も生み出してきた。