気象庁が高度化を進めてきた観測網の要、それがXバンドMPレーダー観測システムだ。従来の大型気象レーダーに比べ、空間分解能が飛躍的に向上したことで、数百メートル単位での降水強度や上空の風の乱れを高精度にキャッチできるようになった。
兵庫県南部の播磨地域は、淡路島方面からの湿った風と北側の山地から吹き下ろす風が交差する地理的特徴を持つ。条件が揃うと、連続して発達した積乱雲が列をなす線状降水帯が発生し、同一地域に猛烈な雨を降らせ続ける。最新の観測システムは、この危険な雲の「芽」を数十分前に検知し、未曾有の豪雨災害に対する早期警戒を可能にしている。