「芸術は爆発だ」と聞くと、多くの人は絵の具をキャンバスに激しく叩きつける姿や、物が激しく吹き飛ぶ物理的な破壊を連想します。しかし、岡本太郎本人が語った定義は、そうした視覚的なイメージとは根本から異なります。
岡本太郎にとっての「爆発」とは、「全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッと開ききること」でした。人間が内に秘めている情熱や生命力を、計算や打算、世間体といった枠組みで抑え込むことなく、一瞬一瞬にすべて放出し尽くす状態を指しています。
絵画や彫刻といった作品を綺麗に仕上げることだけが芸術なのではありません。太郎は「生きることそのものが芸術である」と喝破しました。自らの命を燃やし尽くし、傷つくことを恐れずに自己を解放する姿勢こそが、彼にとっての「芸術であり、爆発」だったのです。