この名言が誕生したのは、小惑星アクシズの地球激突をめぐる戦闘の最終局面です。アムロの駆る「ν(ニュー)ガンダム」が、シャアの「サザビー」を激闘の末に大破させ、脱出ポッドをアクシズの岩肌に捕獲した直後の心理戦で発せられました。
映像・音響・声優陣の熱演が奇跡的な緊張感を生んだ前後の会話の流れを、公式脚本および劇中描写に忠実な形で振り返ります。
【劇中クライマックスの対話シークエンス】
シャア:「地球に残っている連中は、地球を汚染しているだけの、重力に魂を縛られている人々だ!」
アムロ:「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」
シャア:「地球が持たん時が来ているのだ!」
アムロ:「エゴだよ、それは!」
シャア:「地球に住む者は、自分達のことしか考えていない! だから世界粛清をしなくてはならないと、何故分からない!」
アムロ:「人間の知恵はそんなものだって、乗り越えられる!」
シャア:「ならば、今すぐ愚民どもすべてに英知を授けてみせろ!」
息もつかせぬテンポで交わされるこの応酬において、アムロの「エゴだよ、それは!」は、一切の逡巡なく反射的に放たれています。シャアが大義名分として掲げる「地球環境の保全」や「人類全体の進化」という大目標を、アムロは「個人の身勝手な傲慢(エゴイズム)」と一刀両断しました。この一瞬の切り返しこそが、観客の脳裏に消えないインパクトを刻み込んだのです。