閉園後の富士ガリバー王国は、買い手がつかないまま施設が放置され、広大な廃墟と化しました。野ざらしになった全長45メートルの巨大ガリバー像が草木に埋もれ、塗装が剥がれ落ちていく光景は、2000年代中盤のインターネット黎明期において国内外の廃墟愛好家や写真家の注目を集めることになります。
海外メディアでは「世界で最も不気味なテーマパーク廃墟」として取り上げられ、日本のネット掲示板やSNSでは「心霊スポット」「呪われた巨像」といった都市伝説や心霊の噂が一人歩きしました。しかし、警察や自治体の記録を精査しても、同地で凄惨な事件や死傷事故が発生した事実は一切ありません。
「心霊の噂」が囁かれた実態は、オウム真理教事件の残像、人気のない富士山麓の霧深い気候、そして荒れ果てた巨大像が醸し出す視覚的インパクトが混ざり合って生み出された心理的錯覚にすぎません。ネット上の誇張されたオカルト情報と、冷徹な経済的破綻の歴史は明確に区別して捉える必要があります。