静寂に包まれる境内が一変して熱気に沸き立つのが、毎年7月14日の前夜祭と15日の本祭で執り行われる稲毛浅間神社例大祭だ。京成稲毛駅から神社周辺の旧道沿いにかけて数百軒に及ぶ露店がずらりと並び、夜遅くまで歩行者の熱気で埋め尽くされる。幼い子どもたちが華やかな装束で歩く「稚児行列」や厳かな神楽の奉納は、NHKの『新日本風土記』が描き出すような日本の原風景そのものといえる。
祭りの時期に参拝者の熱い視線を集めるのが、授与所で頒布される例大祭限定の御朱印だ。ダイナミックな筆文字に鮮やかな朱印が重なり、富士山や季節の花をあしらった特別なデザインは、手にするだけでその場の清冽な空気が甦るような迫力を持つ。普段の直書き御朱印とは異なる紙質や意匠が施されており、午前中から授与所前に整然とした待機列ができるほどの人気を博している。
限定御朱印を確実に手に入れるためには、授与所の受付時間(通常午前9時開始)に余裕を持って訪れるのが鉄則だ。初穂料をあらかじめ小銭で用意し、静かに順番を待つ姿勢が心地よい参拝体験をつくる。