2026年春、清水港のコンテナターミナルに足を踏み入れると、静かな熱気が漂っている。かつてディーゼルエンジンの重低音が響き渡っていた埠頭では、水素燃料電池で動く無人搬送車(AGV)が滑らかに行き交い、大型クレーンは自律型のAI制御システムによってミリ単位の精度で荷役をこなしていた。
国土交通省が推進する「カーボンニュートラル港湾(CNP)」構想の先行モデル地区に指定されて以降、港湾関連企業が一丸となって脱炭素化を推進。2026年第1四半期時点で、港湾施設内のCO2排出量は2026年比で4割以上カットされた。自動化による作業効率の向上と相まって、アジア諸国の主要港湾との競争力においても独自の立ち位置を確立している。