ただし、手術を受けさえすればすべての問題が魔法のように消え去るわけではない。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会に所属する耳鼻咽喉科専門医らは、術前のリスク理解とアフターケアの重要性を繰り返し呼びかけている。
医療メディアのメディカルノート等でも指摘されている通り、副鼻腔炎のタイプによって予後は大きく異なる。一般的な細菌感染による慢性副鼻腔炎であれば手術による根治が十分に期待できるが、アレルギー性素因が強く関与する好酸球性副鼻腔炎は、術後も喘息の悪化や体調不良をきっかけに鼻茸が再発するリスクを孕んでいる。
術後数ヶ月間にわたる定期的な通院洗浄、ステロイド点鼻の継続、そして近年認可が進んだ生物学的製剤(抗体医薬品)との併用治療など、術後を「治療の終わり」ではなく「良質なコントロールの始まり」と捉える意識が欠かせない。