回数券の消滅によって最も劇的な変化を余儀なくされたのが、主要駅周辺に軒を連ねる金券ショップの現場です。
かつて新橋や大阪・梅田の金券ショップ街では、店頭の自動販売機に「東京ー新大阪」「大阪ー京都」のばら売り回数券がずらりと並び、会社員が数十円から数百円の浮いた交通費で缶コーヒーを買う姿が日常でした。しかし、在来線・新幹線の回数券廃止に伴い、その看板商品はほぼ全滅。現在の金券ショップは、JR各社の「株主優待割引券」の取り扱いや、旅行券・商業施設商品券の販売へシフトしています。都内の金券ショップ店主は取材に対し、「新幹線の回数券がなくなったことで、かつて毎日のように立ち寄ってくれた出張客の来店頻度は激減した」と苦しい台所事情を明かしています。
SNSやネット掲示板、Q&Aサイトに寄せられたJR回数券廃止に対するネットの反応を検証すると、怒りと諦めの入り混じった切実な声が溢れています。
「週2〜3日のハイブリッド勤務だから定期券を買うと大赤字。回数券が頼みの綱だったのに廃止されて完全に実質値上げになった」
「JRE POINTのリピートポイントは月単位でリセットされるのが不親切すぎる。旧回数券は3ヶ月使えたのに」
「出張当日に金券ショップへ駆け込んで安く切符を手に入れるという昭和・平成のライフハックが完全に終わった」
このように、固定的な通勤をしなくなった新しい働き方の層ほど、回数券廃止の直撃を受けて不満を募らせている実態が浮き彫りになっています。