学校法人フェリス女学院が断行した一大プロジェクトが、歴史ある山手キャンパス(横浜市中区)から緑園キャンパス(横浜市泉区)への完全統合です。長年、音楽学部の拠点として親しまれてきた山手キャンパスを手放し、ワンキャンパス化へと舵を切った背景には、大学運営の効率化と教育環境の高度化という明確な経営判断がありました。
大学関係者への取材や公式発表資料によると、山手キャンパス統合の理由と経緯には、キャンパス分散による学生間交流の分断を解消し、文理・芸術を横断した学際的なカリキュラムを構築する狙いがありました。1870年の創立以来続くキリスト教精神とリベラルアーツの伝統を継承しつつ、設備投資を緑園に一元化することで、最新鋭の防音レッスン室やデジタルスタジオ、アクティブラーニングスペースが誕生しています。
特に注目すべきは、音楽学部キャンパス統合と軌を一にして進められた学部再編です。伝統の文学部や国際交流学部に加え、グローバルな視点と日本文化の発信力を培う国際日本学部緑園キャンパスでの本格展開がスタート。ひとつの敷地内に多様な専攻の学生が集うことで、かつての「静かな郊外校舎」から、学内コラボレーションが活発に起きる総合拠点へと進化を遂げました。