今でこそ華やかな経歴を持つ風間トオルだが、その生い立ちは苛烈を極める。幼少期に両親が離婚し、祖父母に引き取られて育った家庭環境は貧困そのものだった。銭湯に行くお金すらなく、公園の水道で体を洗う日々。空腹を粉飾するために道端の雑草を口にしたというエピソードは、彼のタフな生存本能を物語っている。
だが、彼は決して運命を呪わなかった。独学で培った感性と野性を武器に、サーフィンを通じてスカウトされたことが人生の転機となる。出版社である集英社が手がける新たな男性ファッション誌のプロジェクトに抜擢されたことで、彼の潜んでいた才能が一気に開花したのだ。