非通知発信を試みる際、事前に覚悟しておかなければならない最大の現実的障害が、相手側による非通知着信拒否の設定です。
昨今の特殊詐欺対策やテレアポ・迷惑電話撃退の観点から、固定電話・スマートフォンを問わず、非通知の電話を入り口で遮断する機能が標準化されています。具体的には、NTT東西の「ナンバー・リクエスト」や携帯主要各社の迷惑着信拒否サービス、あるいはiPhoneの「不明な発信者を消音」機能、Androidの「番号非通知の着信をブロック」設定などがこれに該当します。
相手が非通知拒否を設定している場合、発信者側にはコール音(プルルルという呼出音)すら鳴らず、即座に「こちらは〇〇です。お客様のご都合により、おつなぎできません」「この電話はお受けできません。電話番号の前に186をつけて最初からおかけ直しください」といった拒否ガイダンスが流れ、通話は強制終了されます。
民間セキュリティ各社の調査および通信利用の実態データによると、一般家庭の固定電話および個人のスマートフォンにおいて、見知らぬ番号や非通知からの電話に応答するユーザーは全体の20%未満にとどまり、半数以上のユーザーが何らかの非通知ブロック措置を講じています。つまり、番号を隠して発信した時点で、用件を伝える前に門前払いを食らう確率が極めて高いのが実情です。
また、有料通話ガイダンスの盲点にも留意が必要です。相手の呼び出し音が鳴らず拒否ガイダンスが流れた場合、接続が確立していないため通常の通話料は発生しないケースが大部分ですが、キャリア網の仕様やガイダンスの種類、留守番電話センターへ自動転送された場合などには、数秒単位の通話料金が課金対象となることがあります。