Q1:金子兜太が提唱した「造型俳句」とは具体的にどのようなものですか?
A1:目の前にある自然風景をそのまま描写する従来の客観写生に対し、作者自身の思想、社会意識、心理的イメージを融合させ、言葉によって新たなリアリティを組み立てる俳句の手法です。「梅咲いて庭中に青鮫が来ている」などがその代表例です。
Q2:金子兜太はなぜ日本銀行に勤めながら俳句を続けられたのですか?
A2:日銀という巨大な組織の中で現実の社会経済と向き合う日常と、戦場体験から生じた表現欲求の双方が、兜太にとって不可欠な両輪だったためです。兜太自身、職業人としての現実感覚と言葉の純粋性を両立させることで、独自の強靭な句風を確立しました。
Q3:金子兜太が主宰した俳句雑誌『海程』は現在どうなっていますか?
A3:『海程』は兜太の生前の意向により、本人の逝去に伴い2018年に通巻538号をもって惜しまれつつ終刊(解散)しました。しかし、海程で育った門弟たちによって『海原』など新たな後継誌が創刊され、兜太の自由な前衛精神は脈々と受け継がれています。