Excelで折れ線グラフを作成した際、なぜか「見づらい」「素人っぽい」と言われてしまう資料には、共通する3つの根本原因が存在します。第一に「要素の過多による認知的負荷」、第二に「横軸(時間軸)のデータ型不一致」、そして第三に「初期設定のテンプレートをそのまま放置している点」です。認知心理学において、人間が瞬時に判別できる情報のかたまりは3〜4個に限られるとされていますが、多くの失敗グラフは7色も8色ものカラフルな線が入り乱れ、視線が迷子になっています。
まずは、あらゆる応用の土台となる正確な基本作成手順を確認しておきましょう。表の作り方ひとつで、後工程の作業効率が何倍も変わってきます。
基本の作図は極めてシンプルです。まず、表の「項目名(系列名)」と「日付(時間軸)」を含めたデータ範囲を正確にドラッグ選択します。次に、リボンの「挿入」タブを開き、「グラフ」グループにある「折れ線グラフの挿入」アイコンをクリック。「2D折れ線」の中から標準的な折れ線を選択するだけで、わずか3秒でキャンバス上にベースが立ち上がります。
ここで重要なのが、Excel折れ線グラフマーカー表示方法の使い分けです。初期状態のマーカーなし折れ線は全体のトレンドを俯瞰するのに適していますが、データポイントが月次など飛び飛びである場合、どの位置が実測値なのかが曖昧になります。マーカーを追加したい場合は、グラフ上の線をクリックして選択し、右クリックメニューの「データ系列の書式設定」から「塗りつぶしと線」アイコン(ペンキ缶マーク)を選択。「マーカー」タブを展開し、「マーカーのオプション」を「組み込み」にして円形などを選びます。ただし、データ数が30点を超えるような日次データでマーカーを表示すると、点が密集して線が潰れてしまうため、あえて「マーカーなし」を選択するのが鉄則です。