多機能なETC2.0ですが、すべてのドライバーにとって無条件でおすすめできるわけではありません。メリットを享受できる人がいる一方で、「自分にはいらない」と判断するユーザーが多いのも事実です。具体的な損得の分岐点を整理します。
ETC2.0ならではの明確な3大メリット
ETC2.0を導入する実利的なメリットは、主に以下の3点に集約されます。
1. 圏央道利用時の割引:首都圏中央連絡自動車道(圏央道)および東海環状自動車道などを利用する際、ETC2.0搭載車限定で料金が約20%割引されます。これらの道路を頻繁に通るドライバーであれば、初期費用の差額を短期間で回収できます。
2. 高速道路から「道の駅」への一時退出が可能:高速道路の休憩施設不足を解消するため、指定のインターチェンジから一般道にある対象の「道の駅」へ立ち寄り、一定時間内に再進入した場合、高速道路を降りずにそのまま走行した料金と同額に調整されます。
3. 災害時や豪雨時の安全支援:前方の豪雨情報やチェーン規制、地震発生時の緊急退避ルート情報などをいち早く把握できるため、安全面での備えになります。
一般ドライバーが「必要ない」と感じるデメリット
一方で、普及の足かせとなっているのがコストパフォーマンスの問題です。最大の理由は「車載器本体と設置費用の高さ」にあります。従来型が本体5,000円〜1万円程度で購入できるのに対し、ETC2.0は1万5,000円〜3万円程度と高価格帯です。
また、圏央道割引以外の全国的な通行料金割引はほぼ拡大しておらず、地方部で街乗りを中心に利用する人や、年に数回しか高速道路を使わない人にとっては、価格差に見合う恩恵を実感しにくいのが実情です。「GoogleマップやYahoo!カーナビなどのスマホアプリで高精度な渋滞回避ができるため、ITSスポットの情報は不要」と割り切る人が多いことも、ETC2.0不要論の根拠となっています。