耳に水が入った瞬間、思わず綿棒を奥まで差し込んで水を吸い取ろうとする行為は、今すぐやめるべきだ。近年、YouTubeをはじめとする動画プラットフォームなどで「綿棒で耳の水を抜く方法」と題したコンテンツが出回っているが、これは耳鼻科医の観点から見れば非常にリスキーな誤情報と言わざるを得ない。
綿棒を耳の奥へ押し込むと、かえって水滴を鼓膜の方向へ深く押し込んでしまったり、耳垢をふやかして詰まりを悪化させたりする。さらに最悪なのは、摩擦によって柔らかい外耳道の皮膚を傷つけてしまうことだ。傷口から細菌や真菌(カビ)が繁殖すると、激しい痛みや重症の「外耳道炎」を引き起こす原因となる。爪を立てて掻く、ドライヤーの熱風を至近距離で吹き込むといった行為も、鼓膜損傷や熱傷のリスクが高いため厳禁である。