児玉修治の名を決定づけた代表的シリーズが「CANVAS(カンヴァス)」と「LINEN(リネン)」である。これらの命名からも伝わる通り、彼は器を「料理という絵画を受け止める素地」として捉えている。
「カンヴァス」シリーズの直線的陰影
カンヴァスシリーズの最大の特徴は、広く平らな見込み(皿の中央部)と、垂直または斜めにピシッと立ち上がるリム(縁)のコントラストにある。キャンバスの枠組みを思わせる鋭利な構造は、光を受けることでシャープな影をテーブルの上に落とす。この陰影こそが、盛られた料理を鮮烈に際立たせる視覚的フレームとなる。
「リネン」シリーズが醸し出す素朴な柔和さ
一方、「リネン」シリーズは織物の織り目や布の持つ柔らかさを土の上で再解釈した作品群だ。表面に施された繊細な凹凸やラインが、光の加減によって表情を変える。無機質なモダンさと、ハンドメイドならではの手触りが共存しており、和食・洋食を問わずあらゆる献立に自然な調和をもたらす。