矢沢永吉の出身地は、広島県広島市南区仁保(旧・広島市仁保町)です。風光明媚な瀬戸内海に面したこの下町で、彼は1949年9月14日に生を受けました。
幼少期の実家は決して恵まれた環境ではなく、トタン屋根で建てられた簡素なバラック長屋でした。風呂や十分な設備もない小さな家で過ごした日々が、彼の人生の最初の記憶となっています。
家族構成においても過酷な試練が重なりました。実の父親は広島への原爆投下によって被爆し、その後遺症(原爆症)のために永吉が幼い頃に他界。さらに追い打ちをかけるように実母が幼少期に家を出て失踪してしまいます。両親のぬくもりを知る間もなく、一家の柱を失った矢沢少年を引き取り、女手一つで育て上げたのが父方の祖母でした。