ウェブ上やSNSの一部で散見される誤解として、「ウィンドウを最小化すればPCのメモリ消費が抑えられ、動作が劇的に軽くなる」という言説があります。しかし、これは現代のOSアーキテクチャにおいては明確な誤りです。
Windows 11やmacOSにおいて、ウィンドウを最小化してもアプリケーションがメモリ(RAM)上に展開しているデータ領域が即座に解放されるわけではありません。Google Chromeなどの最新ブラウザには、バックグラウンドのタブのメモリを一時的に削減する「メモリセーバー」機能などが組み込まれていますが、アプリ自体の最小化操作そのものがメモリを空にするわけではないのです。
むしろ注意すべき盲点は、「最小化しているから安全」と思い込むセキュリティ上の油断です。Web会議ツール(ZoomやMicrosoft Teams、Google Meet)で「画面全体」を画面共有している場合、最小化したウィンドウそのものは相手に見えなくても、タスクバーのアイコンプレビューや通知のポップアップ(トースト通知)から機密情報や個人名が漏洩するリスクが残ります。本当に隠したい情報は、最小化だけに頼るのではなく、アプリ自体を完全に終了させるか、画面共有の範囲を「ウィンドウ単位」に限定する運用が不可欠です。