スタジオ選定において、ウェブサイトの写真だけで判断すると最も痛い目を見るのが「床材のクオリティ」と「音響設備の仕様」です。ネット上の口コミ評判とネットの反応を検証すると、最もクレームや後悔が集中しているのはこの2点に集約されます。
バレエやコンテンポラリー、あるいは激しいターンを伴うジャズダンスやヒップホップにおいて、ダンス用リノリウム床材が敷かれているかどうかは、パフォーマンスの精度だけでなく足腰の安全性に直結します。現場取材を行ったプロダンサーの一人は次のように指摘します。
「見た目はおしゃれなフローリング調に見えても、実際はクッションフロア(塩ビシート)をコンクリートの上に直貼りしただけのスタジオが格安店には多い。着地の衝撃が逃げず、2時間踊っただけで膝や腰に激痛が走る。また、滑り止めが効きすぎてシューズが引っかかり、足首を捻挫しそうになったこともある」
一方で、本格的なスタジオでは、床下に衝撃吸収ゴムを挟み込んだ二重床(浮き床構造)を採用した上で、防滑性と適度なスライド性を兼ね備えた東リ社などの専用リノリウムシートが導入されています。ジャンルに応じて、シューズの相性をあらかじめ確認しておくことが欠かせません。
また、設備の必須項目である大型鏡壁面ミラー完備と音響設備Bluetoothスピーカーにも落とし穴があります。鏡の継ぎ目に歪みがあると、フォーメーションの位置取りや細かな身体の角度が正しく視認できません。音響に関しては、格安のBluetoothスピーカーで接続の遅延や頻繁な音飛びが発生し、「サビの前で曲が止まって練習にならない」という苛立ちの声がSNSや質問サイトでも散見されます。有線接続用のAUXケーブルや各種変換アダプタ(Lightning/USB-C)が常備されているかどうかも、現場の信頼性を測る決定的なバロメーターです。