境内に足を踏み入れてまず目を奪われるのが、堂々と枝を広げる御神木のイチョウだ。戦災を潜り抜け、奇跡的に生き残ったとされるこの大木には、今なおみなぎる生命力が宿っている。祀られているのは「白龍大神(はくりゅうおおかみ)」と「黄龍大神(おうりゅうおおかみ)」。陰陽五行において万物の中心と天を象徴する二大龍神が、対となって参拝者を迎えるスタイルは全国的にも極めて珍しい。
現地で出会った地元参拝者は「ここは願い事をする場所というより、自分の覚悟を龍神様に誓う場所」と声をひそめる。日々の雑音を削ぎ落とし、自らの意志を再確認する場所として、現代人の精神的支柱となっているのだ。