クライアントワークだけでなく、自主制作作品の集大成として世界的な話題を呼んだのが「Playing Cards(トランプ)」シリーズです。54枚のトランプカード(数字札・絵札・ジョーカー)のすべてを、ケーキやフルーツ、ステーショナリー、コスメといった身の回りの物質だけで具現化しました。
例えば、ハートのエースはスライスしたイチゴの断面、クローバーのキングは洋服の折り目やリボン、ステーキ肉やブロッコリーの配置によって構成されています。CGを一切使わず、ピンやテグスでミリ単位の調整を重ねて撮影されたこの連作は、グラフィックの枠を超えた「彫刻的インスタレーション」としての凄みを放っています。
ソウル(韓国)の美術館で開催された大規模個展『YOSHIDA YUNI: Alchemy』では、連日長蛇の列を作り、国内外の若者やクリエイターが殺到。東京・ラフォーレミュージアム原宿をはじめとする国内巡回展でも、チケット完売やグッズの品切れが相次ぎました。2026年現在も、アジアや欧州のギャラリーからの招聘が相次いでおり、日本発のアートディレクターとして国際的な名声を確立しています。