多くの人が疑問に感じたのは、数十億円クラスの高級物件で「なぜガラスが自ら割れるのか」という点です。松居一代の自宅ガラスが割れた原因を検証すると、超高層ビル特有の環境とガラス素材の特性が浮き彫りになってきます。
専門家や建築関係者の間では、主に以下の3つの要因が複合的に作用した可能性が指摘されています。
① 強化ガラスの「硫化ニッケル(NiS)」による自然破損
強化ガラスの製造工程で極微小な硫化ニッケル粒子が混入していると、年月の経過や室温変化に伴って粒子が相変態(体積膨張)を起こし、外力が加わっていなくても突如として内部応力によって自爆することがあります。
② 超高層タワーの風圧・たわみと建付けの歪み
地上数百メートルの風圧を受ける超高層ビルは、強風による揺れを逃す柔軟な構造設計がなされています。しかし、その歪みや建物の微細な沈下がサッシやフレームに過度な荷重をかけ、ガラスに局所的な負荷を与えた可能性があります。
③ ニューヨーク特有の厳しい寒暖差
マンハッタンの冬は氷点下、夏は猛暑という極端な気候です。室内外の急激な温度差が熱応力を生み出し、窓ガラスやバスルームのガラスに過剰なストレスを与えたという見方も根強く存在します。
松居さんが所有するマンハッタンの窓ガラスや室内設備を巡っては、過去にも同物件内で施工不良や配管トラブルが囁かれた経緯があり、単なる偶発的な事故ではなく「建物の構造的欠陥ではないか」との疑念が強まりました。