この書店の真骨頂は、やはり日本文学・人文書・学術専門書がひしめく中層・高層フロアの分厚さにある。ネット書店のアルゴリズムでは決して提案されない、思想や哲学、歴史、自然科学の体系的な棚割りは圧巻の一言に尽きる。
背表紙の並びを見るだけで、担当書店員の深い知性と情熱が伝わってくる。ニッチな学術書や地方小出版流通センター扱いの希少本に至るまで、実物を手にとって紙の手触りや厚みを確認できる体験は何物にも代えがたい。出版・書店業界が構造的な転換期を迎えるなか、知のインフラとしての気概がどの棚からも力強く立ち現れている。