角掛氏は1969年、豊かな自然に囲まれた岩手県に生まれました。幼少期に育まれた風土の感覚は、彼の作品が持つ素朴でありながら芯のある強さに大きな影響を与えています。
陶芸の道を志した彼は、日本六古窯の一つとして一千年の歴史を誇る愛知県常滑市へと渡りました。常滑は古くから朱泥の急須や大型の瓶などを生産してきた日本屈指の焼き物の街です。豊富な陶土と職人たちが受け継いできた確かな技術の風土の中で、角掛氏は自身の表現を模索し続けました。
幾度もの試行錯誤を経て到達したのが、独自の釉薬配合と焼成技術です。伝統的な常滑焼の技法をベースにしながらも、現代の都市生活にフィットするシャープなフォルムと温かみのある質感を融合させました。こうして現在の「角掛スタイル」が確立されたのです。