堀越高校を語る上で欠かせないもう一つの論点が、「校則の厳しさ」です。なかでも世間の関心を集め続けてきたのが男女交際禁止(恋愛禁止)ルールの存在です。
過去には校則違反による自主退学勧告を巡って元生徒が学校法人を提訴し、東京地裁が損害賠償を命じる判決が下されるなど、社会的な議論を巻き起こしました。2026年現在、指導のあり方は時代に即した見直しが進められているものの、依然として私立校の中でもトップクラスの規律重視の姿勢を維持しています。
校内では以下のような生活指導が日常的に徹底されています。
- 登下校時や校内での厳格な身だしなみ指導:頭髪の染色・脱色の禁止、制服の正しい着こなしのチェック。
- スマートフォン・通信機器の利用制限:校内での無断撮影・SNS投稿の厳罰化。
- 一般生徒とトレイトコース生徒のプライバシー保護:無用な接触や盗撮、プライベート情報の漏洩を防ぐ動線管理。
この徹底した規律に対し、「前時代的で厳しすぎる」という批判があるのも事実です。しかし、家族社会学や心理学の観点から見れば、この厳罰主義には明確な「リスク防壁」としての合理性が存在します。
未成年のうちから巨額の利害関係やメディアの目に晒される芸能界・スポーツ界において、不用意なプライベートのスキャンダルやSNSトラブルは本人の将来を瞬時に奪いかねません。学校側が強力な「外枠(バウンダリー)」を設けることで、生徒自身が自己コントロールを学び、外部の悪意ある視線や誘惑から身を守るシェルターとしての役割を果たしてきた側面は否定できません。