映画界の巨人である東宝が配給するビッグプロジェクトや、歴史ものの大作映画においても、顎にほくろを持つヒロインたちの存在感は際立っている。たとえば、大ヒットを記録した映画『忍びの国』のようなスケール感あふれる時代劇作品では、現代的な美しさと古典的な風情の融合が求められる。
銀幕の大きなスクリーンのなかで、女優の顔に浮かぶ小さなほくろは、登場人物の生々しい人間味や感情の揺らぎを表現する重要な要素となる。記号化された完璧な美しさではなく、生き生きとした血通う人間としてのリアリティを生み出す装置として、映画監督たちもこのチャームポイントを好んでカットに組み込んでいる。