「訪問してきた業者が怪しい。実名をまとめたリストで照合したい」と考える消費者は少なくありません。実際、Web上には個人が情報提供を募って作成した有料ノートや掲示板のまとめ記事が散見され、中には500円前後の有料記事として取引されている事例も確認されています。しかし、民間の私的なリストをいくら探しても、被害を未然に防ぐ決定打にはなり得ません。
悪質な住宅設備業者は、消費者センターからの指導や悪評がネット上に蓄積すると、短期間で法人を解散・再編し、代表者名や屋号、所在地を意図的に変革(社名ロンダリング)して営業を再開するケースが常態化しているためです。昨日まで存在しなかった新しい会社名であっても、中身は過去に摘発されたグループと同一という事例は珍しくありません。
公式かつ法的拘束力を持つ客観的なデータとして確認すべきなのは、消費者庁が公表している特定商取引法違反業者一覧および各経済産業局・都道府県知事による消費者庁行政処分事業者リストです。公的機関は、不実告知や迷惑勧誘を行った事業者に対し、業務停止命令や指示処分を下した段階で正式に法人名や違反行為の内容を公表しています。民間サイトの不確定な噂話に頼るのではなく、公的機関の行政処分データベースを照会する姿勢こそが、確かな防護壁となります。