タレントとしての人気を確立した後、彼女は本格的に演技の道へと邁進する。その才能を大きく開花させた代表作のひとつが、1988年に放送されたNHK大河ドラマ『武田信玄』だ。重厚な歴史絵巻の中で見せた凛としたお館様の妻・能登姫(おこい)をはじめとする時代劇の演技は、お茶の間に確固たる存在感を刻み込んだ。
さらに、銀幕の世界でも圧倒的な情念を表現してみせる。1991年公開の映画『東雲の楼 疾風の篇』では、華やかさと儚さが同居する難役を情感豊かに演じきり、映画関係者や批評家から惜しみない賛辞を浴びた。華やかな表舞台の裏には、時代背景を徹底的に研究し、立ち振る舞いの一つひとつを身体に染み込ませる地道な役作りの試行錯誤があったという。