現在、同社が進める経営の軸足こそが「中期経営計画 Challenge 2026」だ。この舵取りを担う代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)の加藤隆雄氏は、地域ごとの選択と集中、そして大胆な電動化の推進を二大ピラーとして掲げる。北米や欧州といった巨大市場での激戦を横目に、同社が圧倒的なシェアとブランド威信を誇る東南アジア(ASEAN)市場を中心に強固な収益基盤を固める狙いがある。
目まぐるしく構造変化が起きている現代の自動車産業において、三菱自動車工業株式会社が選んだのは無謀な全方位での消耗戦ではない。勝てるフィールドにリソースを極限まで集中させ、確固たる利益率を確保する。電動化投資の枠組みを広げつつ、研究開発(R&D)の質を劇的に高める姿勢に、生き残りをかけた本気が滲む。