作中でヒロイン・奥原なつを演じた広瀬すずとの関わりは、本作の見どころの一つであった。先輩アニメーターとして、時に優しく、時に厳しく寄り添う麻子の言葉には、働く女性としての葛藤とプライドが込められていた。
特に話題を呼んだのが、結婚や出産を経てなおアニメーション制作の現場に立ち続ける女性の苦悩を描いたシーンだ。昭和という時代背景の中で、キャリアと家庭の間で揺れ動く感情を、渡辺は過度な大げささのない抑えたトーンで繊細に表現した。広瀬すずとの間で交わされる視線の交わし合いや微妙な間の取り方は、ドラマのリアリティを格段に引き上げた。
日本のアニメーション黎明期を支えた女性たちの生き様を体現したその演技は、目の肥えたドラマファンからも熱い支持を獲得した。