SNSやレシピ動画などで頻繁に見かける「とにかく限界まで水分を絞り切る」というテクニックには、重大な落とし穴が存在します。過度な脱水によって引き起こされるデメリットと、無駄なコストをかけない知恵を検証します。
第一の誤解は、「水切りをすればするほど大豆の味が濃くなって美味しくなる」という思い込みです。確かに大豆固形分の比率は上がりますが、水分と一緒に大豆由来の水溶性イソフラボンや糖分、アミノ酸などの旨味成分までもが大量に流出してしまいます。その結果、食感がボソボソになり、口当たりの悪いパサパサ豆腐へと劣化してしまうのです。
また、「キッチンペーパーがないと水切りができない」というのも大きな誤解です。清潔なふきんや手ぬぐいで代用するのはもちろん、ザルに豆腐を乗せて斜めに傾けておくだけでも、重力によって約15分で十分な自然脱水が可能です。さらに、100円ショップで販売されている「豆腐水切り器」は、バネの力で均等な圧力をかけ続けられるため、ペーパーの消費をゼロに抑えつつ冷蔵庫内で安全に水抜きができる優秀なツールとして定着しています。