豆腐はかつて、スーパーの棚で最も低価格を競わされるコモディティ商品の筆頭格だった。利益率の低さに苦しむ日本の食品製造業において、相模屋食料株式会社が採った手数は常識の斜め上を行くものだった。同社は安売り競争から脱却すべく、徹底した自動化ラインの導入と圧倒的な生産効率化を推進。得られた余力をすべて高付加価値商品の開発へと投下した。
経営難に陥った同業他社の工場を積極的に引き受け、自社の高度な生産ノウハウを注入して再生させる独自モデルも奏功した。単なるコストカットではなく、製造現場のモチベーションを高めながらラインを再構築する手法により、破竹の勢いで事業基盤を拡大。構造不況とまで言われた業界で、劇的なV字回復と成長劇を現実のものとした。