ザ・ドリフターズというグループの凄みは、5人全員がまったく異なるベクトルを持ちながら、ひとつのアンサンブルとして完璧に調和していた点にある。いかりや長介という絶対的支柱が怒涛のツッコミで全体を引き締め、高木ブーの静けさと仲本工事の器用さが舞台に絶妙な余白と安定感をもたらす。
その盤石な土台の上で、加藤茶と志村けんという稀代のコメディアンが縦横無尽に暴れ回った。「加トちゃんケンちゃん」のコンビネーションが生み出す爆発力は、計算された台本を超えて奇跡のようなアドリブを生み出し続けた。オープニングの数分間を見るだけでも、5人が積み上げてきた阿吽の呼吸と、互いへの絶対的な信頼関係がひしひしと伝わってくる。