では、いかにして設定温度20℃のままで十分な暖かさを得るべきか。空調機器大手のダイキン工業株式会社が行った実証実験データは、極めて明確な答えを示している。暖房運転時、暖かい空気は軽いため天井付近に滞留し、冷たい空気は床付近に溜まる性質がある。そのため、風向き設定を「下向き」にすることが鉄則だ。温風をまっすぐ床面に向かって吹き出させることで、足元から部屋全体へ効率的に熱が循環する。
さらに見落としがちなのが「湿度」のコントロールだ。体感温度は湿度によって劇的に変化する。同じ室温20℃であっても、湿度が30%から50%に上がると、皮膚からの水分蒸発が抑えられ、身体ははっきりと暖かさを感じるようになる。加湿器を併用し、室温20℃・湿度40〜60%をキープすることこそが、暖房効率を跳ね上げる最強のアプローチなのだ。