計画を現実の構造物へと昇華させたのは、ゼネコン大手の過酷な現場を支える施工力でした。東京スカイツリー建設プロジェクトの施工を担当した大林組は、過密な都市部における634メートルという未知の領域への施工を完工させました。
施工面での最大の技術的ハイライトは、法隆寺の五重塔など日本の伝統木造建築から着想を得た「心柱(しんばしら)」制振構造の採用です。塔の中央を貫く鉄筋コンクリート造の筒状の柱と、外周の鉄骨造骨組みをオイルダンパーで連結し、地震時の揺れを互いに相殺させるという画期的な建築・土木システムを構築。さらに、超高所での作業を可能にした大型タワークレーンの自動制御や、精密な仮設足場の運用など、日本の建設業における最高峰の技術力がこの安全性を根底から支えています。