名古屋にとって最大のゲームチェンジャーとなるはずだった「リニア中央新幹線プロジェクト」。品川—名古屋間の開業延期が長引くにつれ、中京圏が描いていた都市戦略のロードマップには狂いが生じている。首都圏とわずか40分で直結し、一つの巨大経済圏「スーパー・メガリージョン」を形成するという期待値は、足元の不透明感によって先送りを余儀なくされた。
さらに、屋台骨である自動車産業がEVシフトや知能化の転換点で巨額の投資を迫られるなか、地域全体の余剰資本が都市の魅力向上や新産業誘致へ十分に回っていないとの指摘もある。名古屋駅周辺の再開発は一巡したものの、栄地区の活性化や街全体のウォーカビリティ向上など、都市体験としてのアップデートスピードに焦燥感が漂う。