ネット上の情報では「楽な仕事の筆頭」として語られがちな職種にも、知られざる影の側面が存在します。情報の表面だけを鵜呑みにして転職すると、思わぬギャップに苦しむことになります。
地方公務員の定時退社におけるリアルと部署格差
「公務員=17時退勤」というイメージは、半分正しく半分は幻想です。地方公務員の定時退社の実態を取材すると、配属される部署によって天と地ほどの格差が存在します。
住民票の発行や出納業務を担当する市民課や会計課であれば、受付窓口の物理的な閉鎖に伴い、17時15分から17時30分には完全退勤できるケースが大半です。しかし、これが生活保護対応を担当する「福祉課」や、災害対策を担う「危機管理室」、予算編成を統括する「財政課」になると状況は一変します。関係者の証言によると、「繁忙期には月80時間を超える時間外労働が常態化し、土日も地域のイベントや緊急招集で潰れる」という声が珍しくありません。「公務員試験に合格したから定時退社できる」と盲信するのではなく、配属異動のサイクルまで織り込んだキャリア設計が求められます。
社内SEにおける「残業ゼロ」の真相と案件タイプ
転職市場で絶大な人気を誇る社内SEの残業ゼロの真相にも、綿密な構造分析が必要です。社内SEの業務は大きく2つに分かれます。
1つは、全社的な基幹システムの刷新や新規DXプロジェクトを主導する「開発・導入フェーズ」です。このポジションは社内の各部署からの要求調整、ベンダー管理の板挟みに遭い、納期直前には連日の徹夜作業を強いられる過酷な環境に陥るリスクを孕んでいます。
もう1つは、すでに稼働している基幹システムの「保守・運用およびヘルプデスク」です。定時で帰れる仕事として狙うべきは、例外なく後者です。社内ネットワークの監視やPCのキッティング、日常的なトラブル対応は、社員が勤務している日中時間帯にしか発生しません。夜間にシステムを触る必要がない体制が整っている企業を選べば、額面年収500万円以上をキープしながら月間残業5時間未満という理想的な環境を実現できます。