井岡一翔のキャリアにおいて切っても切り離せないのが、実父であり元トレーナーの井岡一法氏の存在だ。父子鷹として世界の頂点を極めた二人だったが、谷村奈南との結婚を巡り、家族間の意見の対立や方向性の違いが表面化。一時は現役引退を表明するほどの事態へと発展した。
日本ボクシングコミッションへのライセンス返上や拠点の移転など、当時の決定はスポーツジャーナリズム界にも激震を与えた。家族との摩擦と結婚生活のバランスを取る苦悩は、若き王者の精神に重くのしかかっていた。最終的に父のもとを離れ、新たな環境を模索したプロセスは、彼のボクサーとしての第二の人生を決定づける分岐点となった。