2026年のマンハッタンを語る上で欠かせないのが、日仏や日韓の文化を融合させたアジアン・モダンの台頭だ。パリの有名店で修業を積んだ日本人・韓国人シェフたちが開くベーカリーが、ミッドタウンやソーホーで異彩を放っている。
日本の繊細な湯種製法を取り入れた極上の生食パンに、柚子と白味噌を合わせたバターを挟んだブリオッシュ、あるいはほうじ茶とカルピスバターを用いたレイヤード・シュトーレン風ペストリー。西洋の伝統的な製パン技術に、アジア特有の微細な風味と食感のニュアンスを注ぎ込む手法は、ニューヨークのフードライターたちからも「現代における最もエキサイティングなイノベーション」と絶賛されている。一口食べれば引き込まれるようなバランスの妙が、国境を越えて人々を惹きつけて止まない。