がん治療分野において、切らずに治す放射線治療の役割はかつてないほど高まっている。ピンポイントで高用量の放射線を照射できる「サイバーナイフ」や「ガンマナイフ」は、正常な健常組織への影響を最小限に抑えつつ、病変部へ的確にダメージを与える。動体追尾機能を備えた照射システムにより、呼吸によって位置が変わる肺や肝臓の腫瘍に対しても極めて高い精度でのアプローチを可能にした。
さらに、がん治療の成功を支えているのは高度な装置だけではない。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、医学物理士など、多職種がワンチームで集うキャンサーボード(合同症例検討会)が定期的に開催されている。個々の患者の病状や生活背景に応じた最適解を討議し、オーダーメイドの治療プログラムを迅速に決定・実行する体制が完全に定着している。