オープン以来、地域住民の足元を支え続けてきたこの拠点は、直近の全面改装を経て全く異なる顔を見せ始めた。以前のような「モノを買うためだけの通路」は姿を消した。ゆったりとしたソファやフリーWi-Fiを完備したオープンテラス風のラウンジが随所に配置され、朝の開店直後からノートパソコンを開く若者や、買い物の合間に談笑する高齢者の姿が目立つ。
商業空間の価値は、どれだけ長くその場に滞在したいと思わせるかで決まる。店内を歩くと、光の採り入れ方や通路の幅に至るまで緻密に計算されていることに気づく。視界を遮らない低めの棚配置と、季節感を取り入れた空間装飾。買い物を単なる「家事作業」から「気分の上がる体験」へと変貌させた仕掛けが、訪れる者を惹きつけて離さない。