毎朝午前4時半。まだ辺りが暗い中、中央卸売市場にはバイヤーの鋭い視線が走る。マルセンが誇る圧倒的な鮮度の秘密は、仲卸業者との数十年越しの信頼関係にある。競り落とされた魚はその日の午前9時には店頭へ並び、パック詰めされた刺身は飛ぶように売れていく。
生産者の顔が見える野菜コーナーも圧巻だ。近隣の契約農家約80軒から直送される作物は、流通コストを極限まで削ることで、大手スーパーより2割から3割安い価格設定を実現している。「今日穫れたものを、今日の夕食に届ける」。その当たり前の徹底こそが、大手には真似できない競合優位性となっているのだ。