前橋の変容を語る上で欠かせないのが、「めぶく(Where good things grow)」という都市ビジョンだ。地元出身の起業家やクリエイターが立ち上げた財団と民間事業者が主導となり、駅周辺の歴史的建造物や空き店舗を現代デザインとアートの力で次々と再構築している。
駅周辺を歩くと、世界的な建築家や現代アーティストが手がけたパブリックアートや店舗が点在していることに気づく。歴史ある煉瓦造りの建築を活かしたギャラリー空間や、光を取り込んだモダンなファサードが立ち並び、街全体が巨大な現代美術館のような趣を醸し出す。美術館に行くために駅に降り立つのではなく、駅に降り立った瞬間からアート体験が始まる。このシームレスな空間設計こそが、全国から感度の高い若者を引き寄せる最大の磁力だ。