ドラマ『母になる』において、道枝駿佑が演じた役名は「柏崎広(かしわざき ひろ)」です。主人公・柏崎結衣(沢尻エリカ)と元夫・柏崎陽一(藤木直人)の間に生まれた一人息子であり、物語のすべての起点となる重要人物でした。
設定は極めて過酷です。2008年春、幼稚園からの帰り道でほんの一瞬目を離した隙に何者かに誘拐され、行方不明となります。それから9年の歳月が流れた2017年、児童養護施設で保護されているところを発見され、13歳になった広は実の母・結衣と奇跡の再会を果たすことになります。
撮影当時、道枝駿佑の年齢は14歳(中学3年生)でした。2002年7月25日生まれの道枝は、2014年に関西ジャニーズJr.として活動を開始したばかり。ドラマ出演の経験は皆無であり、カメラの前で本格的な芝居をするのは本作が正真正銘の初めてでした。
幼少期の記憶が曖昧なまま、突然現れた「産みの母」と、9年間自分を育ててくれた「育ての母」の狭間で揺れる思春期の少年。まだあどけなさが残る容姿と、14歳とは思えない大人びた憂いを帯びた眼差しは、放送第1話の登場シーンから視聴者に強烈なインパクトを残しました。