なぜ性加害という重大な犯罪行為が、半世紀近くにわたって放置されてきたのか。その背景には、マスメディアと巨大プロダクションの間に築かれた歪んだ利害関係が存在する。民放キー局のみならず、公共放送であるNHKまでもが、人気タレントの出演枠や視聴率を優先するあまり、被害者の告発を意識的に黙殺し続けてきた。
芸能界における絶大な支配力が、報道機関としての倫理や人権遵守の理念を完全に麻痺させていた事実は極めて重い。一企業の商業的利益のために少年の尊厳が犠牲にされ続けた構造は、単なる業界内の醜聞ではなく、現代日本が直面する構造的な社会問題である。過去の報道のあり方を真摯に検証し、過ちを認めることなしに信頼の回復はあり得ない。